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【知らないと損する!?】PHEVが日本でも欧州でも増えている本当の理由とは?2025.06.13
はじめに〜気づかぬうちに広がる「PHEV」という選択肢
みなさん、街を走っている車をなんとなく見ていて、「あれ?最近なんか静かな車が増えたな…」なんて思ったこと、ありませんか?それ、もしかすると「PHEV(プラグインハイブリッド)」かもしれません。
正直に言って、多くの人はまだそれほど意識していないかもしれません。でも、確実にその波は静かに、でも力強く押し寄せてきています。2023年にはトヨタの高級ミニバン「アルファード/ヴェルファイア」にもPHEVモデルが追加され、いよいよ本格的に普及フェーズへ突入してきました。
では、なぜ今PHEVなのか?そしてハイブリッド車やEVと何が違って、何が魅力で、どんなデメリットがあるのか? この記事では、その疑問をわかりやすく丁寧に紐解いていきます。
PHEVって何?ハイブリッドとの違いをまず押さえよう
まずは基本から。PHEVとは「プラグインハイブリッド電気自動車(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)」の略です。名前の通り、基本はハイブリッドカーと似ているんですが、決定的に違う点がふたつあります。
それが、「大容量バッテリーの搭載」と「外部からの充電が可能であること」。
- 普通のハイブリッドカーはエンジンとモーターを併用しつつ、走行中にしか電気をためられません。
- 一方PHEVは、家のコンセントや充電ステーションであらかじめバッテリーをフル充電できるのです。
つまり「EVのように電気だけで長距離を走ることもできる」けれど、「バッテリーが切れてもガソリンで走れる」という、まさに“いいとこ取り”の車。それがPHEVというわけです。
先駆者は三菱アウトランダーPHEV。でも今や群雄割拠の時代へ
日本でPHEVというと、まず名前が上がるのが三菱の「アウトランダーPHEV」。このモデルは2013年の登場以来、着実に実績を積み重ねてきました。
しかし、ここにきて状況が激変しています。今やトヨタが8モデルものPHEVをラインナップしています。
- プリウス
- クラウンスポーツ
- クラウンエステート
- RAV4
- ハリアー
- アルファード
- ヴェルファイア
- センチュリー
これだけ見ても、トヨタが「本気」であることは間違いありません。
日本だけじゃない。欧州や中国でも急拡大中
PHEVの普及は日本に限った話ではありません。実は、欧州でもPHEVの存在感は急拡大しています。その理由は「CAFÉ規制」と呼ばれる環境基準。メーカーごとに車1台あたりの平均二酸化炭素排出量を厳しく管理されており、基準を超えると高額な罰金が科されるのです。
そのため、メーカーは少しでも「CO2を出さない時間が長いクルマ」を多く売りたいわけです。つまり、EVのように使えるPHEVは販売戦略的にも非常に有利なんですね。
また、中国ではPHEVもEVと同様に「新エネルギー車」として扱われていて、補助金や税優遇を受けやすい。その結果、販売台数も右肩上がりになっています。
PHEVのメリットとは? EVやハイブリッドと徹底比較!
では、ここからは具体的にPHEVの魅力を深堀りしていきましょう。比較対象は大きく2つ。「ハイブリッド」と「EV(電気自動車)」です。
① ハイブリッドとの比較
PHEVのメリット
- 【電気だけで長距離走れる】
バッテリー容量が大きいため、充電すれば100km前後はエンジンを使わずに走れるモデルもあります。これは普通のハイブリッドでは不可能。 - 【滑らかで静かな走行感】
エンジンを止めてのモーター走行中は非常に静かで振動も少なく、いわゆる「EV感覚」が楽しめます。 - 【エネルギーコストが安い】
自宅で夜間に充電すれば、ガソリンより圧倒的に安くすむケースも多いです。
PHEVのデメリット
- 【車両価格が高い】
バッテリーの容量が増えることで、製造コストもアップ。そのぶん、販売価格も高めになりがち。 - 【充電しなければ宝の持ち腐れ】
外部充電をしないと、重たいバッテリーを積んだだけの車になり、燃費も落ちます。
② EVとの比較
PHEVのメリット
- 【充電の不安から解放される】
PHEVはガソリンでも走れるので、航続距離に神経質にならなくて済みます。急速充電器を探して右往左往…という心配も無用。 - 【外出先での充電時間ゼロ】
EVの場合、30分以上かけて充電するのが普通ですが、PHEVは給油で済むので手間がかかりません。 - 【車両価格が比較的安価】
意外かもしれませんが、EVよりPHEVのほうが安いケースもあります。バッテリー容量が小さいぶん、コストが抑えられているのです。
PHEVのデメリット
- 【完全EVに比べて環境負荷はゼロではない】
ガソリンを使えば当然、CO2も出ます。その意味では「完全EV」には敵いません。
自宅充電できなくてもPHEVは使える?
「でもウチ、マンションだから充電できないんだよね…」という方も安心してください。
PHEVは外部充電ができなくても普通のハイブリッドとして使用可能。充電設備がなくても買うことはできます。ただし、電気を使わないぶん、PHEVの本来の魅力は半減します。
購入前に「自宅や職場で充電できるか」は必ず確認しておきたいですね。
実際どう?ユーザーの声とリアルな評価
実際にPHEVを使っている人の声をいくつか紹介しましょう。
- 「通勤は往復30kmだから、ほとんど電気だけで済んでる」
- 「週末は旅行にも行くけど、ガソリンがある安心感が大きい」
- 「初期投資は高いけど、維持費は思ったよりかからない」
このように、使い方次第では非常に効率的で、快適なカーライフが実現できるという声が多いです。
今後どうなる?PHEVの未来予想図
世界的には「EVシフト」が加速していることは確かですが、すべての人がいきなりEVに移行できるわけではありません。その意味でPHEVは「つなぎ技術」として非常に優秀です。
充電インフラが整っていない地方都市や、マンション暮らしが多い都市部の人にとっても、EVより現実的な選択肢になるでしょう。
また、トヨタや三菱、BMW、メルセデスといった各社がラインアップを強化している事実は、今後もこの分野に注力することを意味しています。
まとめ:PHEVは「今もっとも現実的なエコカー」だ!
ここまでPHEVについて徹底的に解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
PHEVはハイブリッドとEVの“いいとこ取り”をした、いわば次世代の現実的なエコカー。確かに価格は少し高めかもしれません。でも、「静かさ」「燃費」「快適性」「安心感」など、得られるメリットは非常に大きいのです。
インフラの問題や、完全EVへの不安がある今だからこそ、PHEVは一番バランスの取れた選択肢かもしれませんね。
あなたの次のクルマ選びの候補に、PHEVを加えてみてはいかがでしょうか?