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「高齢ドライバーの逆走事故が増加中!実例から学ぶ、今すぐ見直すべき運転マナーと家族の役割」2025.06.06

はじめに

近年、ニュースでたびたび見かける「高齢ドライバーの交通事故」。
なかでも特に注目を集めているのが「逆走」による事故です。

高速道路を逆に走ったり、一方通行の道路を反対から進んだり…。
「なぜそんなミスを?」と多くの人が疑問に思うかもしれません。

しかし、その背景には単なる不注意では済まされない、
認知機能の衰えや社会的な課題が潜んでいます。

この記事では、実際に発生した高齢者による逆走事故の事例をもとに、
高齢ドライバーの運転リスク、事故の原因、そして私たちができる対策について深掘りしていきます。


1. 高齢ドライバーによる「逆走事故」が増加している理由

■ 増え続ける高齢ドライバー人口

日本は世界でもトップクラスの超高齢社会です。
運転免許保有者のうち、65歳以上の割合は2024年時点で約23%
75歳以上に限っても、500万人以上が免許を保有しているというデータがあります。

当然、車に乗る高齢者が増えれば、事故件数も増加傾向になります。

■ 逆走事故はなぜ起こる?

高齢ドライバーによる逆走の多くは、次のような状況で発生しています:

  • 高速道路のインターチェンジやSAの出口と入口を間違える
  • 一方通行の標識を見逃す
  • 道路の構造が分かりづらく混乱する
  • カーナビの誤認や操作ミス

ここで大きな要因となるのが、加齢による認知機能の低下です。


2. 加齢とともに低下する「運転に必要な力」

■ 注意力の低下

周囲の交通状況を把握する力が低下すると、標識の見落としや、他の車の動きへの対応が遅れます。

■ 判断力の低下

「ここで曲がって大丈夫か?」といった判断が遅くなり、瞬時の選択に迷いが生じます。

■ 空間認識の衰え

「右から来てる車はどれくらい離れてるか」など、距離感の認識が鈍くなります。

■ 記憶力・操作ミス

「この道は前に来たことがあるから大丈夫」と思い込んで、違うルートを選んでしまう。
また、カーナビの指示を正確に覚えられず、誤操作してしまうこともあります。


3. 実例で見る、逆走事故のリアル

■ 事例①:高速道路で逆走し、多重事故に

80代の男性が、深夜にサービスエリアから本線へ戻る際、誤って出口側から侵入。
そのまま数百メートル逆走し、対向車と正面衝突。死者1名、重軽傷者複数。

本人は「正しい道を進んでいた」と証言。
周囲の家族は「これまで事故歴も違反もなかった」と語っています。

■ 事例②:市街地で一方通行を逆走

70代の女性が、細い市街地の一方通行を逆走。
自転車と接触して転倒させ、さらに逃走。

逮捕後、「一方通行とは思わなかった」と供述。
逆走中、周囲の車や人の反応にも気づかなかったとのこと。


4. 高齢ドライバーが逆走する心理的背景

■ 自信の過信

「長年無事故無違反だから大丈夫」
「今さら運転をやめる理由がない」

こうした“自信”がかえって危険になることも。

■ 運転は「生活の一部」

高齢者にとって車は「移動手段」以上の意味があります。

  • 買い物
  • 通院
  • 趣味や仲間との交流

これらがすべて「車ありき」で成り立っている人も少なくありません。

そのため、「運転をやめる=生活を失う」と捉えがちなのです。


5. 家族・社会ができること

■ 早期の声かけ

「最近、標識を見逃すことない?」
「ちょっとブレーキが遅くなってきた?」
日常の中で、さりげなく声をかけて、本人の自覚を促すことが大切です。

■ 同乗してチェック

たまには一緒に車に乗ってみましょう。
運転中の様子を確認することで、言葉では伝わらない兆候に気づけることがあります。

■ 運転適性のテストや講習会の活用

自治体や警察では「高齢者運転講習」や「運転チェックサービス」などを実施しています。
家族が積極的に勧めて、一緒に参加するのも効果的です。


6. 免許返納とその後のサポート

■ 「免許返納」は敗北ではない

返納した人の多くが、「もっと早く返せばよかった」と感じています。
それは、事故の不安から解放され、精神的に楽になったから。

■ 地域によっては支援制度も充実

  • タクシー割引券
  • 電動カートの補助金
  • 買い物代行や移動支援サービス

これらを活用することで、「運転卒業後」も安心して生活できます。


7. 自動車メーカーとテクノロジーの役割

■ 高齢者向けの安全機能が進化

  • 自動ブレーキ
  • ペダル踏み間違い防止装置
  • 逆走警告システム
  • 高齢者専用設計のシート・操作パネル

車側の“助け”が事故防止につながるケースも増えています。

■ しかし、機能を「使いこなす力」も必要

どんなに高性能な車でも、「説明書を読まずに使っている」状態では意味がありません。
高齢者向けの機能説明会や教習が今後さらに求められます。


8. 私たち全員が“当事者”

この記事を読んでいるあなたが今、運転に自信を持っていても、
10年後、20年後には“高齢ドライバー”になります。

だからこそ、今から準備しておくべきなんです。

  • 自分の運転を定期的に見直す
  • 家族と運転について話し合う
  • 安全な車選びに意識を向ける

“未来の自分のため”にできることはたくさんあります。


まとめ:運転マナーは「思いやり」

高齢者の逆走事故は、本人の問題だけでなく、社会全体の課題です。

  • 「大丈夫」と思い込む本人
  • 「何となく不安だけど言いづらい」家族
  • 「支援が不十分な」地域社会

それぞれが少しずつ歩み寄ることで、事故は確実に減らせます。

最後にお伝えしたいのは、**「運転マナーは、技術ではなく思いやりでできている」**ということ。

歩行者への配慮、周囲への注意、そして自分自身への責任。
それを忘れなければ、私たちは“安全に歳を重ねる”ことができるはずです。


この記事が、あなた自身やあなたの大切な家族の運転を見直すきっかけになれば幸いです。



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