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【完全解説】PHEVやEVでも補機バッテリー(12V)は必要不可欠!その理由とトラブル対策2025.09.30

EVやPHEVにも「12Vバッテリー」があるって知っていましたか?

電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)と聞くと、誰もがまず「大容量の駆動用バッテリー」を思い浮かべるでしょう。
たとえば「総電力量50kWh」「一充電航続距離500km」など、スペック表に必ず出てくるのは高電圧バッテリーの性能です。

一方で、意外に知られていないのが 「補機バッテリー(12V鉛バッテリー)」の存在 です。
実は、PHEVやEVでもガソリン車と同じように12Vバッテリーが搭載されています。

「え? 大容量の駆動用バッテリーがあるのに、なぜ12Vが必要なの?」
「駆動用バッテリーだけじゃダメなの?」

そんな疑問を持つ方も多いはず。

本記事では、「PHEVやEVでも補機バッテリーが必要な理由」 を徹底解説し、さらに トラブル事例やメンテナンス方法 まで詳しく紹介します。


目次

  1. PHEV・EVのバッテリー構成を理解しよう
  2. 補機バッテリーが必要な3つの理由
    • システム起動用
    • 電装品の動作用
    • 安全性の確保
  3. もし12Vバッテリーが上がったらどうなる?
  4. EV/PHEVの補機バッテリートラブル事例
  5. 12Vバッテリーの寿命と交換時期
  6. ジャンプスタートはできるの?注意点まとめ
  7. EVやPHEVのユーザーができる予防策
  8. ガソリン車との違いと共通点
  9. まとめ:EV/PHEVユーザーが知っておくべきバッテリー知識

1. PHEV・EVのバッテリー構成を理解しよう

EVやPHEVには、主に2種類のバッテリーがあります。

  • 駆動用バッテリー(高電圧バッテリー)
    • 単位:kWh(キロワットアワー)
    • 車を動かすモーターに電力を供給
    • 容量が大きいほど航続距離が伸びる
    • 例:日産リーフ(40kWh〜60kWh)、三菱アウトランダーPHEV(20kWh前後)
  • 補機バッテリー(12Vバッテリー)
    • 単位:Ah(アンペアアワー)
    • 主に車載電子機器や起動システムに電力を供給
    • サイズはガソリン車のバッテリーとほぼ同じ
    • 鉛バッテリーが一般的だが、一部でリチウムイオンタイプも採用され始めている

つまり、駆動用バッテリー=走行用、補機バッテリー=システムや電装品用 という役割分担になっているのです。


2. 補機バッテリーが必要な3つの理由

2-1. システム起動用

EVやPHEVは「スタートボタン」を押すことで高電圧バッテリーをオンにします。
しかし、システムオフの状態では駆動用バッテリーは完全に切り離されており、電力を供給していません。

ここで必要になるのが12V補機バッテリーです。
ドアロック解除、ルームランプ点灯、起動システムの立ち上げなど、最初の一歩を担うのは補機バッテリーの役割なのです。


2-2. 電装品の動作用

カーナビ、オーディオ、エアコンの操作パネル、パワーウインドウ…。
これらの電装品はガソリン車時代から共通で「12V仕様」に設計されています。

もし駆動用バッテリーから直接電力を供給しようとすると、高電圧を低電圧に変換するコスト が大きくなります。
そこで、従来と同じ12Vバッテリーを積むことで、既存部品を流用できるわけです。


2-3. 安全性の確保

駆動用バッテリーは数百ボルトという高電圧です。
常にオンにしておくと、事故時や水没時に大きなリスクとなります。

そのため、システムオフ時は高電圧を遮断し、安全を確保する設計が取られています。
この安全設計の裏で活躍しているのも補機バッテリーです。


3. もし12Vバッテリーが上がったらどうなる?

ここで重要なのは、「12Vバッテリーが上がると、EVやPHEVは動かない」 という点です。

  • ドアロックが解除できない
  • スタートボタンを押してもシステムが起動しない
  • たとえ駆動用バッテリーが満充電でも走行不能

つまり、ガソリン車と同じく「バッテリー上がりで立ち往生する」可能性があるのです。


4. EV/PHEVの補機バッテリートラブル事例

実際のユーザー体験からも、補機バッテリーの重要性がわかります。

  • 日産リーフの事例
    → ルームランプの消し忘れで12Vが上がり、駆動バッテリーが満充電でも動かずJAFを呼んだ。
  • 三菱アウトランダーPHEVの事例
    → 週末しか乗らず、数日で補機バッテリーが放電。ブースターケーブルで復旧。
  • テスラ車の事例
    → スマホアプリで解錠できなくなり、物理キーで開けてからジャンプスタート。

これらの事例は、**「EVでも補機バッテリーが弱点になる」**ことを示しています。


5. 12Vバッテリーの寿命と交換時期

一般的な鉛バッテリーの寿命は3〜5年
EV/PHEVでもこれは変わりません。

ただし、ガソリン車と違い「エンジンによる充電機構」がないため、充電方式が異なります。
補機バッテリーはDC-DCコンバーターを介して駆動用バッテリーから充電されています。

メーカーは定期点検ごとに補機バッテリーの状態をチェックしていますが、電圧が12.0Vを下回るようなら早めの交換が安心です。


6. ジャンプスタートはできるの?注意点まとめ

結論:EVやPHEVでもジャンプスタートは可能です。

  • 可能:エンジン車からEV/PHEVへ電力供給
  • 不可:EV/PHEVからエンジン車へ電力供給

これは、DC-DCコンバーターや電源設計の違いによるものです。
そのため、もし補機バッテリーが完全に上がった場合は「ジャンプスターター」や「ブースターケーブル」で復旧できます。


7. EVやPHEVユーザーができる予防策

  • 定期的に乗る(週1回以上が理想)
  • ルームランプやハザードの消し忘れに注意
  • バッテリー電圧をチェックできる機器を常備
  • ポータブルジャンプスターターを車載しておく

特に「セカンドカーとしてEVを所有している」方は、長期間乗らないことによる放電トラブルが多いため注意が必要です。


8. ガソリン車との違いと共通点

項目ガソリン車EV/PHEV
駆動エネルギーガソリン+12Vバッテリー高電圧バッテリー+12Vバッテリー
バッテリー役割始動用&電装品用起動用&電装品用
充電方式オルタネーターDC-DCコンバーター
トラブル例バッテリー上がりでエンジン始動不可バッテリー上がりでシステム起動不可

つまり、**「補機バッテリーが上がると走れない」**という点はどちらも同じです。


9. まとめ:EV/PHEVユーザーが知っておくべきバッテリー知識

  • EVやPHEVでも12V補機バッテリーは必要不可欠
  • 主な役割は「システム起動」「電装品稼働」「安全性確保」
  • 12Vバッテリーが上がると、駆動用バッテリーが満充電でも走れない
  • 寿命は3〜5年が目安。点検と予防策が重要
  • ジャンプスタートで復旧可能だが、逆方向は不可

つまり、EVやPHEVを安全に使うためには補機バッテリーの知識が必須ということです。
駆動用バッテリーにばかり目が行きがちですが、実は足元をすくうのは小さな12Vバッテリーかもしれません。


✅ 本記事を読んで「なるほど!」と思った方は、ぜひ一度ご自身の愛車の補機バッテリーをチェックしてみてください。
「PHEV EV 補機バッテリー」への理解が深まれば、トラブルを未然に防ぐことができます。



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